消防法について

ビル・アパートのオーナー様、企業オーナー様、防火管理者様、消防法に則った防災対策をできていますか?

この法律は、火災を予防し、警戒し及び鎮圧し、国民の生命、身体及び財産を火災から保護するとともに、火災又は地震等の災害による被害を軽減するほか、災害等による傷病者の搬送を適切に行い、もって安寧秩序を保持し、社会公共の福祉の増進に資することを目的とする。 

(消防法より抜粋)

 

 

火災・地震などの万一の被害を最小限にし、人々の安全を守るために行われている消防法。ルーチンで行っている消防設備点検も、消防署から指摘されて対応した設備の改善も、すべてこの消防法に則って行われているのです。法律と聞くと、一見難しそうに思われますが、かみ砕くとそれほど難しいことはありません。以下は、消防で定められた、防災対策の主な事項になります。

 

 ① 防火対象物の管理

 

   防火管理者の選任、消防計画の作成、避難訓練、消防設備等の点検および整備、火気使用時の取り扱い・監督など

 

 ② 火災の防止

   高層建築物、地下街などの防災対象物品(カーテンなど)の防災性能についての基準

   火災予防に重大な支障を生ずるおそれのある物質の届け出など

 

 ③ 危険物の管理基準

   危険物の貯蔵および取り扱い、管理に関する基準

 

  ④消防用の機械器具

   一定の形状物などを有することを担保するための基準など

 

 

 

 

※①が「消防設備点検」に関する事項であり、企業の義務として定められています。点検の未実施、
または虚偽の報告をした場合は厳罰が科せられることがあります。

消防法の罰則

点検の未実施、または虚偽の報告をした場合は罰金または拘留が科せられます。また、消防法違反が原因で火災が起き死傷者が出た場合は、最高1億円(法人の場合)の罰金を科せられます。

消防用設備保守点検

消防用設備点検は、日々の維持管理が大切
消防用設備の点検は防火対象物関係者の義務です!(防火対象物関係者とは建物の所有者・占有者・管理者を指します。)
せっかくの防災設備がいざという時に機能しなければ意味がありません。そのために日頃の維持管理が必要です。

1.点検の内容と期間
機器点検:6ヵ月に1回 総合点検:1年に1回

 

2.点検実施者
消防設備士又は消防設備点検資格者が点検を行わなければならない防火対象物
延べ面積1,000m㎡以上の特定防火対象物
(デパート、ホテル、病院、飲食店、地下街など)
延べ面積1,000m㎡以上の非特定防火対象物で消防長又は消防署長が指定したもの (工場、事務所、倉庫、共同住宅、学校など)
屋内階段(避難経路)が1つの特定防火対象物
上記以外の防火対象物 防火管理者などの関係者が行うこともできますが、確実な点検を行うために消防設備士又は消防設備点検資格者に行わせることが望まれます。

 

3.改修・整備
不良個所があった場合は、すみやかに改修や整備をしなければなりません(改修や整備は、消防設備士でなければできません)。
千代田防災では、有資格者が作業を行います。

 

4.消防設備点検済表示制度
点検済証ラベルは各都道府県消防設備保守協会に登録した点検実施者に交付され、消防設備等の定められた位置に貼付します。
点検済証ラベルは、法令に基づく適正な検査を行った証しです。

例:平成13年9月 新宿歌舞伎町ビル火災

延べ面積500m2程度の小規模なビルで発生したにもかかわらず、死者は44名に上った。大惨事に発展した原因は、「ビル内の避難通路の確保の不十分」であるとする消防法違反。ビルオーナーは民事・刑事訴訟にて厳罰を受けた。

 

民事訴訟

 

 

被害者のうち33人の遺族が損害賠償請求訴訟を提起。2006年4月、ビルオーナーらが計約8億6千万円を支払うことで和解

 

刑事訴訟

 

 

2008年7月2日、ビルオーナーら5名に業務上過失致死罪で禁固2年から3年、執行猶予4年から5年の有罪判決(東京地裁)。

 

 

近年の消防法改正

(2002年4月改正、2002年10月施行)

 

火災の早期発見・報知対策の強化

自動火災報知設備の設置義務対象が従来より小規模なビルにまで拡大され、機器の設置基準も強化された。

 

違反是正の徹底

消防署による立入検査の時間制限撤廃や、措置命令発動時の公表、建物の使用停止命令、刑事告発などの積極発動により違反是正を徹底することとした。

 

罰則の強化

違反者の罰則は、従来の「懲役1年以下・罰金50万円以下」から「懲役3年以下・罰金300万円以下」に引き上げられた。また、法人の罰則も、従来の「罰金50万円以下」から「罰金1億円以下」に引き上げられた。

 

防火管理の徹底

防火対象物点検報告制度が創設され、年1回は有資格者(防火対象物点検資格者)による入念な点検と報告が義務づけられた。

 

 

(2007年6月改正、2009年4月施行)

 

 

建物の用途区分の変更

介護老人保健施設など火災発生時に自力で避難することが著しく困難な方が入所する社会福祉施設も対象となった。

 

設置基準等の強化

自動火災報知設備、火災通報装置、消化器の全面設置、すべての建物の消防検査275m2以上(従来は延べ面積1,000m2以上)の対象施設にスプリンクラー設備の設置が義務付けられた。